糖尿病には病期分類・ステージなどの分け方がなく、段階に応じた内容での運動療法はまだ確立されていません。

しかし、治療内容や合併症によっては段階に応じた運動を行う必要があり、無理な運動を行うと症状を悪化させる可能性があります。

具体的には現在使用している薬の内容と糖尿病三大合併症の有無が重要となります。

薬に関しては運動時の低血糖症状に注意することが必要となります。

低血糖とは

低血糖とは、血液に含まれるブドウ糖が様々な要因によって血液中の量が維持できない状態です。

低血糖の症状・徴候が出現する血糖値は70mg/dl以下

低血糖症状は、血糖値70/dl以下で出現し、冷汗や顔面蒼白、動悸がみられてきます。

更に血糖値が低下すると頭痛や意識障害が出現し最悪の場合命に関わる可能性も発生します。

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低血糖に特に注意の経口糖尿病薬

今現在は様々な糖尿病薬がありますが運動において最も注意が必要な薬は「スルホニル尿素薬(SU薬)」です。この薬の特徴としては血糖値を下げる効果はもちろんのこと、商品によって差はありますが薬の効果時間が非常に長いことです。その効果時間は1224時間といわれています。

糖尿病治療でスルホニル尿素薬(SU薬)を服用している方の運動の時間帯

SU薬を飲んでいるといっても運動内容に関しては制限はありません。しかし運動を行う時間帯に関しては食後に行うことが特に推奨されます。空腹時でなければ大丈夫と運動を行うと思いがけない低血糖を起こす可能性があります。また食後であったとしても常に低血糖リスクが高い状態である認識を持ちブドウ糖やジュースを携帯し運動を行うことが重要です。

スルホニル尿素薬(SU薬)の作用機序

スルホニル尿素薬(SU薬)は、ダオニール、オイグルコン、グリミクロン、アマリールなどの商品名で流通しています。

インスリンを合成する膵臓のβ細胞に作用し、カリウムチャネルを閉じた状態にし、他の要素との関連がない状態でも細胞の電位差を生じさせ、カルシウムチャネルからのカルシウムの細胞内流入により細胞の活性化が起こりインスリンの分泌を促進します。

インスリン注射と低血糖について

インスリンも同様に低血糖リスクが高い薬です。インスリンの種類も様々であり血糖値を下げる強さの違い、効果が持続時間に違いがあります。

具体的には13時間と効果時間の短いインスリンはより血糖値を大きく下げることが可能となり、24時間効果が継続するインスリンは血糖値は大きく下げる効果はありません。

これらの内容を主治医に確認し、把握した上で低血糖リスクの低い時間帯を選び血糖値が下がり過ぎないように注意し運動を行います。

SU薬とインスリンの併用では低血糖に特に注意

更に注意が必要な治療方法ははSU薬とインスリンの併用です。

病院で発生する低血糖は紹介した2つの薬を併用している方で発生する頻度が最も高いとう報告もあります。

この2つの薬を使用している方は要注意となります。

糖尿病三大合併症

糖尿病三大合併症についてですが、三大合併症は神経症状、網膜症、腎症からなります。

網膜症がある場合には 眼底出血・硝子体出血がある場合には注意が必要となります。

増殖前網膜症、増殖網膜症では運動制限

単純網膜症であれば運動制限はありませんが、増殖前網膜症、増殖網膜症の場合には運動の種類に制限が必要となります。

糖尿病性神経障害では運動時の靴の中の小石に注意

神経障害については手足の痺れといった感覚障害が発生します。

この感覚障害によってジョギング等の運動時に靴の中に小石が入っていることに気が付かず傷をつくってしまう可能性がでてきます。

糖尿病の方は傷が治りにくいため症状が悪化した場合足の切断に至るケースもあります。

感覚障害がある方は習慣として靴の中の石を確認する、足を毎日観察して傷ができても早期発見するように注意が必要となります。

網膜症を発症していたら血圧管理

網膜症に関しては、網膜症の原因は網膜にある非常に小さい血管が出血することによって症状が出現します。

血管が関与しているため運動によって血圧が上昇し血管への負荷が加わることで更なる増加の可能性が考えられます。

具体的には息を止めて力んだり、頭を下げて激しく動かすような動作が問題となります。

しかし、網膜症に対して光凝固術や硝子体手術を受けると再度運動を行うことが可能となります。

腎症では腎臓への血流量を維持する運動方法で

腎不全がある場合には腎不全のステージに合わせて運動を行う必要があります。

腎症初期では肉体労働は制限されますが、軽いジョギングでの有酸素運動は可能となります。しかし腎症が進行すると有酸素運動は実施を避ける必要があります。

有酸素運動を行うことによって全身の血流量は改善しますが、部位によっては血流量の低下がみられる箇所もあります。運動時多くの血液は筋肉へ酸素・栄養の供給のため流れていきます。

しかし、血流量が変化することで腎臓への血流量が低下し悪影響を及ぼす可能性があります。

予防方法としては短時間の細切れ運動を行い腎臓への血液量を維持しつつ筋力強化練習を中心に行うことが推奨されます。

糖尿病患者では、これらの薬の内容、合併症の有無に注意しつつ、より安全に運動を行う必要があります。

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