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血圧測定のバイタルチェック。臥位で寝たままだと座位の時より収縮時血圧は低くなる傾向がある理由、要因。

前回の記事では、バイタルサインの一つである血圧を測定する、手首式血圧計の測定値の信憑性、上腕式血圧計との誤差などについて紹介しました。

手首式血圧計は測定方法さえしっかり意識できれば日々の健康管理にはおすすめです。

さてこの記事では、臨床場面、看護・介護で頻繁に遭遇する「臥床状態(寝た姿勢)の方の血圧測定について考えてみたいと思います。

基本は座位で、上腕での血圧測定になっていますが、実際の場面では寝ている状態で血圧を測定する場面もあります。

血圧調整の機能や要素を簡単に復習した後に、座位と比較してどのような違いや差があるのかについても一般的な傾向を紹介します。

血圧の調整機能

頸動脈洞頸動脈小体大動脈洞大動脈小体などで圧・酸素分圧・pHなどを受容し情報を脳へ

血圧の調整として、まずきっかけになるのは圧受容器と化学受容器と言われる部分で、血液循環の変化を察知することが主になります。

延髄にある中枢で処理し心臓の拍動ペースを作る洞房結節を刺激

酸素分圧の低下、二酸化炭素分圧の上昇、pHの低下を察知すると、頸動脈小体大動脈小体は心拍数を上げ、心拍出量を増加させます。

血圧が上がり過ぎているときには、頸動脈洞大動脈洞の圧受容器が察知し、血管は拡張され血圧は低下します。

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心臓の拍出量と拍動数での調整

血圧は、血管にかかる圧のことです。

ホースを折り曲げて水道の蛇口をひねった状態のようなもので、蛇口をちょっとしかひねらなければホースにかかる圧も小さいです。

心臓はポンプとたとえられますが、蛇口をイメージしても良いと思います。

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末梢血管などの収縮や圧迫による調整

イライラしているときに緊張して血圧が上がることがありますが、これは抹消の血管が圧迫や収縮し、血液が通りにくくなり血圧が上昇しています。

スポーツの時など、「アドレナリンが出てる!」と言いますが、下記で述べるホルモンなども影響し交感神経優位になると抹消の血管は収縮します。

ホルモンによる調節

血管や心臓の中の容積はおよそ決まっているので、その中の血液の量は増えれば自然と血圧は高い状態になります。

血管にかかる圧により延髄ですぐに処理されて心拍数をあげるという作用だけでは持続性がないですが、ホルモンによる調整はじわじわと長くききます。

血液は通常は一定量を確保し、その他は尿などで排泄されてしまうのですが、ホルモン(内分泌)の働きで腎臓でナトリウムを再吸収する量を調整し併せて循環する血液量も調整しています。

臥位と座位の違いは何か

さて、本題の臥位での血圧測定と、座位での血圧測定の違いや数値として有効かについての本題に戻っていきます。

血圧の調整については、今まで述べたような要素が呼吸や血管収縮の中枢で計算されて行われています。

  1. 圧や化学受容器
  2. 心臓の拍出量の調整
  3. 末梢血管の収縮
  4. ホルモン(内分泌)

臥位では大動脈や頸動脈への圧のかかり方は若干違う

血液も重さがあり、心臓のポンプで押し出される力と合わせて、重力の影響も受けています。

座位の場合は心臓から↑に送り出されますが、臥位の場合はフラット→に近い方向に押し出されます。

心臓から全体的に平面に押し出すので拍出量・心拍数は少なくても済む

平らなところに寝たままだとすると、心臓のポンプが少ししか働かなくても血液は平らな面を流れるためある程度流れます。

座っている姿勢だと頭の方などへも届けるために重力に逆らって送り出します。長期間臥床状態が続くと立ち上がったときに血圧を保てないという「起立性低血圧」を生じるのもこのためだと言われます。

一般的には寝ている人が立った場合、一瞬は心臓が寝ている姿勢モードで動いているので頭の方に血液が少ない状態になります。

しかし、それでは脳に血液が不足してしまうので、すぐに抹消の血管を収縮させ、心拍数も上昇させ血圧を保ちます。これを「体位血圧反射」といいます。

寝ていると副交感神経優位になりやすいため血管は弛緩傾向

交感神経優位だと、抹消の血管は収縮しますが、寝ているとリラックスして副交感神経優位になりやすいです。

痛みや苦痛がある場合は別ですが、毛細血管は拡張して血が流れやすい傾向になります。

腎機能の問題や悪性腫瘍のリンパ節転移、静脈血栓などで浮腫を生じている場合などでは、血管そのものが常時圧迫されて収縮も弛緩も十分に機能しない場合もあります。

立位・座位では足の方に血液がうっ滞、心臓への還流には圧が必要

座位だとわかりにくいかもしれないので極端に立位で血圧を測定するとします。その場合は、足の先から心臓まで血液が戻ってこないと次の血液を送り出せません。

足の方にはたんまり血液がたまりますが、それを心臓は押し出して静脈に流しでまた心臓まで戻します。そのため、立位では結構な圧が血管にかかっているため収縮時血圧も高くなる傾向があります。

臥位で寝たままだと収縮時血圧(最大血圧)は低くなる傾向がある

さて、臥位の場合はどうでしょう?

心臓から足を通っても手を通っても頭を通ってもほとんど同じ高さなのでスムーズに流れます。

そのため臥床状態で血圧測定した場合、収縮期血圧(上の血圧)は立位や座位で測定るするよりも低めに出る傾向があります

臥位での血圧測定は実際行われている

実際に血圧測定する場面だと、全員が理想的な座位姿勢を取り、心臓と同じ高さを保つということはできないこともあります。

血圧測定はバイタルチェックの一種です。

前回の「手首式と上腕式血圧計の誤差や精度の違いは?どっちが良い?」でも参考に記載しましたが、血圧測定の意義により数値の捉え方が変わってきます。

余談ですが、全身麻酔で手術をするときでも、臥位のまま血圧測定は行われます。麻酔により血圧が上昇する人や一気に下降する人もいます。

高すぎれば血管が破裂して脳出血などになる恐れもありますし、下がり過ぎれば出血量が多すぎるなどの目安として扱われています。

手術の前後では、生体としてのホメオスタシスを維持できているかという点で、心拍数、血圧、SpO2、意識、体温など、バイタルチェックが行われています。

日々のバイタルチェックとしては、同じ姿勢、同じ環境、同じ腕

いろいろな影響について考えてきましたが、一般的に行われるバイタルチェックとしては、同じ設定で行われている測定ならば体調変化がないかという点の観察は可能かと考えられます。

臥位で測っていて、普段と比較して血圧が違っていたら、何か体調に変化があるのかもしれないと気づけます。

その上で別の要素などもチェックして医療機関に相談したり、報告したりという次の行動ができます。

逆に、今日は介入前に立ったまま測定して、次の日は介入後に寝て測定して、その次の日は昨日と逆の腕で測定して・・・となると日々の血圧測定としての意義は薄れてしまいます。

関わるスタッフや看護・介護者で測定方法や体位を確認しあい、毎回同じ条件・同じ設定で測定できると良いですね!

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