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糖尿病患者のインスリン自己注射とは?家族は注射しても良い?部位・場所、方法、注意点など

糖尿病患者の中で「インスリン自己注射」という方法で在宅での療養を続ける方がいます。

糖尿病の病態、治療法、合併症、注意点については「糖尿病の原因と検査、症状、三大合併症(神経症、網膜症、腎症)、対応」で解説しています。

この記事では、インスリンの自己注射と、その注射を家族がやっても良いのかについてまとめました。

糖尿病と血糖値の関係

近年、糖尿病に関する世間の認識が高まり、「おしっこに砂糖が混じる病気でしょ?」という人は少なくなりました。糖尿病は、血糖のコントロールが自分ではできなくなるという病気です。

詳しくは以下の記事で。

糖尿病の原因と検査、症状、三大合併症(神経症、網膜症、腎症)、対応
2017.9.7
糖尿病は代謝疾患!病気の原因 糖尿病は代謝疾患の代表とされる疾患です。糖の代謝に異常をきたして血糖が上昇してしまう病気です。 ご飯を食べると唾液・膵液・小腸でデキストリン→麦芽糖→ブドウ糖という形に消化されて、小腸で吸収されて血流に混じります。 血流に糖分が交じった状態が「血糖」です。食事をして消化...…
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インスリン自己注射の目的

糖尿病の治療には、食事療法、運動療法、内服による薬物療法などの方法があります。

これらの方法で血糖値がコントロールできればそれらの治療を継続します。

コントロールが不良な場合にはインスリン注射で血糖を調節する治療法が選択肢になります。

インスリン自己注射の方法

注射は、医行為(医療行為)であるため、原則は医師法に従い、医師と一部は看護師等のみが行うことが行為です。

インスリン注射は「清潔に、決められた量(単位)、時間、部位に」

在宅自己注射を行う際に、この記事でどこに注射しましょうとは表現できません。

医師の指示・指導で、その患者にあった量(単位)、注射する時刻や食事とのタイミング、注射の場所・位置があります。

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インスリン注射ができるのは本人・家族・医師・看護師のみ(厚生労働省・中医協)

2.自己注射に係る取り扱いについて

自己注射を患者自身が行う場合については、形式的には医師法第17条違反の構成要件に該当するが、たとえ、医師の医学的判断および技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし又は危害を及ぼす恐れのある行為としても、患者自らがこれを行うものであるため、公衆衛生上の危害を阻止することを目的とする医師法の趣旨に照らし、違法性が阻却されると考えられる。

また、自己注射を家族が行う場合については、形式的には医師法第17条違反の構成要件に該当するが、患者と特別の関係にある家族が行う場合には、

  1. 目的が正当であること(患者の治療目的のために行うものであること)
  2. 用いる手段が相当であること(医師が継続的な注射を必要と判断する患者に対し、十分な患者教育及び家族教育を行ったうえで、適切な指導及び管理下に行われるものであること)
  3. その行為によって引き起こされる法益侵害よりも得られる利益が大きいこと(相当な手段により注射が行われた場合の法益侵害(危険の発生)と、患者が注射のために医療機関に通院しなければならない負担の解消とを比較衡量)
  4. 法益侵害の相対性軽微性(侵襲性が比較的低い行為であること、行為者は患者との関係において「家族」という特別な関係(自然的、所与的、原則として解消されない)にあるものに限られていること)
  5. 必要性・緊急性(医師が自己注射を必要とすることを判断していること、患者が注射のため医療機関に通院する負担を軽減する必要があると認められること)

を満たしていれば違法性が阻却されると考えられる。

したがって、以上のように違法性が阻却される場合には、患者やその家族が医師の適切な指導管理の下に在宅自己注射を行うことは、医師法に違反しないものと解される。

引用:医事法制における自己注射に係る取扱いについて 中医協 診-1-2 2005.3.30

インスリン注射の方に関わるときの注意点

注射は皮膚と通り抜けて体の中まで異物が入る行為です。それ故に医療行為として医師のみが行える行為です。

清潔な手順で感染を予防

もしも清潔に行えなかった場合、細菌やウイルスが体内に入り込み、血管の中の血液が細菌感染状態になる「敗血症」を引き起こす可能性があります。敗血症は全身に炎症を招き、致死率も高い疾患です。

インスリンの単位に注意して血糖値の安定を

なぜインスリンを注射するのかというと、「自分でコントロールできなくなった血糖をコントロールするため」です。そのために必要は単位のインスリンを注射するよう医師から指導されます。

もしインスリンの量が多すぎれば「低血糖」を起こし、インスリンが少なすぎれば「高血糖」になります。

低血糖の症状・所見とは

低血糖の症状は体に必要なエネルギーが不足している状態を、体が伝えようとしているサインです。エネルギーである糖分を補給できれば回復します。

低血糖の初期症状・所見

手の震え、胸がドキドキする(動悸)、顔面蒼白、頻脈、発汗、不安などがあります。

低血糖の重度な症状

めまい、あくび、かすみ眼、意識レベルの低下、せん妄、痙攣などがあります。

糖尿病特有のシックデイ(別の病気でさらに血糖コントロール不良になること)

糖尿病患者は感染を起こすと大変だと聞いたことがあるかもしれません。

糖尿病患者は、動脈硬化で手足の血管が細くなり血行不良なこともあるのですが、病気にかかるとさらに血糖が不安定になりコントロールが悪化するという難しさもあります。糖尿病患者が別の病気にかかった状態を「シックデイ」といいます。この際の対応はさらに注意が必要なため医師と十分に対応方法や注意点を話し合い確認しておきましょう。

インスリン注射と食事・運動のタイミングに注意する

インスリン注射を行うと、血糖値が低下します。その低下のスピードは処方されるインスリン製剤の種類によりことなっており、何分後にを迎えるものなのか知っておくほうが良いです。本人だけでなく介護・看護・リハビリテーションなどに携わる関係者も、その利用者・患者が使用しているインスリン注射の血糖値変化の特徴は知っておいた方がリスク軽減につながるでしょう。

注射をしたあと、血糖値下降のピークを迎える時間までに食事がなかったら、食事を食べること前提で血糖値を下げているため下がり過ぎて低血糖になりやすくなります。

また、注射を行った後、すぐに運動をすると、血糖値低下中にさらに運動で血中の糖を試用してしまい脳などに十分な糖がまわらなくなり低血糖を招くこともあります。

自宅や施設で医療管理を続けて生活する人は増える

在宅医療として遭遇することも多い糖尿病患者のインスリン自己注射を紹介しました。

医療処置ですが、ご紹介したように厚生労働省は条件を満たせば本人・家族は行っても違法性はない行為としてある意味緩和されています。

今後も技術・薬品の発展で、安全に使用できる便利な在宅医療機器は増えることが予測されます。

QOL向上の観点からも在宅生活継続は一つの要素です。予備知識を付けて、ルールを守っていきましょう!

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