居宅療養管理指導は医師・歯科・衛生士・薬剤師・管理栄養士等が定期的に介護生活の指導

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居宅療養管理指導は介護保険で医師薬剤師歯科医師歯科衛生士管理栄養士、看護師・保健師が要介護者の生活指導・助言

在宅生活を基本として介護保険や社会保障の方針が進み、生活上の支援は介護職が担っています。在宅生活をしている要介護者の中には「通院」することが困難で医療面の支援が問題になることがあります。

地域包括ケアシステムを推進する中で、医療スタッフが連携して通院できない高齢者に必要なサービスを提供するのが介護保険の「居宅療養管理指導」です。

一般的な通院や往診と違い、居宅療養管理指導として算定するためには、本人や家族に療養の管理指導をするだけでなく、在宅生活を行うためのケアプランを作成するケアマネージャーに情報提供することも条件になっています。

居宅療養管理指導は介護保険

療養病床が減少し、医療が必要な要介護者は、入院加療から在宅療養にシフトしてきています。

2006年(平成18年)に24時間365日対応の往診や訪問看護を支える「在宅療養支援診療所」や「在宅療養支援病院」が創設されてから、現在も家で医療に頼れる仕組み整備が進んでいます。

要介護者の中には、医学的な管理や医療機器の取り扱いなどで、医学的な視点で継続的に介護方法や生活上のアドバイス、病気や怪我の管理を受ける必要がある方もいます。

また、医療スタッフの医学的な視点からの管理や指導を受けることで、生活の質(QOL)の向上が見込める方もいます。このような利用者に対して計画的に訪問診療や管理指導は有意義です。

居宅療養管理指導は介護保険の区分支給限度額基準額の対象外

介護保険は要介護認定により区分支給限度額基準額が設定されています。要介護1だと1ヶ月あたりの利用限度額は16,692単位(166,920円)、要介護5だと1ヶ月あたりの利用限度額は36,065単位(360,650円)です。

居宅療養管理指導に関しては、この限度額とは別に利用することができるサービスです。

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居宅療養管理指導の利用料(介護報酬点数)の目安

居宅療養管理指導を行った場合、事業者・医療機関などは以下の自己負担分と介護報酬分(保険点数)から収入を得ます。

利用料の目安(1回あたり)

医師が行う場合(月2回まで)下記以外同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合503円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)452円
医療保険による訪問診療(在宅時医学総合管理料または特定施設入居時等医学総合管理料)を受けている場合同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合292円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)262円
歯科医師が行う場合(月2回まで)同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合503円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)452円
薬剤師が行う場合病院または診療所の薬剤師が行う場合(月2回まで)同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合553円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)387円
薬局の薬剤師が行う場合(月4回まで)同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合503円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)352円
管理栄養士が行う場合(月2回まで)同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合533円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)452円
歯科衛生士等が行う場合(月4回まで)同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合352円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)302円
保健師・看護師が行う場合
(サービス開始から6か月間で2回まで)
同一建物居住者以外の利用者に対して行う場合402円
同一建物居住者に対して行う場合(同一日の訪問)362円

※上記は1割の自己負担額。
※「同一建物居住者」とは、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)、サービス付き高齢者向け住宅、マンションなどの集合住宅等に居住している複数の利用者のことです。
※サービスの内容等に応じて利用料は異なります。詳しくは市区町村の窓口や地域包括支援センター、担当のケアマネジャーにお問い合わせ下さい。

引用:居宅療養管理指導 WAM NET(ワムネット)独立行政法人福祉医療機構 (2017年1月30日引用)

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医師歯科医師が行う居宅療養管理指導(医学的管理指導)

医師・歯科医師の医学的管理指導は1か月に2回まで

医師・歯科医師による居宅療養管理指導は、訪問介護のヘルパーや訪問看護などの居宅サービス提供にあたる留意事項や介護方法、療養について必要なことについて、利用者と家族に指導やアドバイスをするサービスです。

計画的に療養を管理している「かかりつけ医」が、チーム介護を意識したり、療養生活面へにも配慮して書類やサービス担当者会議などで情報提供することを評価するものです。

居宅療養管理指導として医療行為、注射や点滴などの治療はできるの?

居宅療養管理指導は訪問診療ですが、あくまでも療養(介護)のための指導を行うものであり、注射や点滴などの治療まで何でもやってもらえますよというものではありません。

医師・歯科医師などの治療を含む部分や、24時間365日医師が駆けつけて治療や在宅での緩和ケアなどを受けられる体制を作っておくためには医療保険のサービスも契約しておかねばなりません

診療報酬(医療保険)の在宅患者訪問診療料と在宅時医学総合管理料

在宅での療養を行っている患者に対するかかりつけ医機能の確立及び在宅での療養の推進を図るためにある診療報酬です。総合的な在宅療養計画を作成し、定期的に訪問して診療を行い、総合的な医学管理を行った場合の評価です。また『在宅時医学総合管理』は夜間・休日に急な体調変化等があっても、必要に応じて往診や他の専門医・病院等の紹介を行う制度です。こうした24時間体制を組むために、定額固定の診療費がかかる仕組みになっています。高齢者の療養管理という点での報酬なので、投薬料は包括化(定額内)で、皮膚科軟膏処置や創傷処置、気管内カニューレ交換、留置カテーテル設置、膀胱洗浄など支給した薬剤料と特定保険医療材料のみの算定ができ請求されます。胃ろう交換については、訪問診療時に画像診断または内視鏡などで確認のうえで実施した場合のみ、処置料の「胃ろうカテーテル交換料 (200 点)が算定可能など、保険点数にはいろいろな決まりがあります。

血液検査などの各種検査に関しては包括ではなく算定可能、注射や点滴に関しても医師が行った場合は薬剤料・手技料ともに算定可能なので請求対象となります。

詳細は医療事務的な部分になります。契約時の重要事項説明や事務スタッフにしっかり聞いて、各ケースに合わせて具体的な場面を想定して、納得してから利用する方がよいでしょう。

訪問診療と往診の違いって?

蛇足ですが、訪問診療と往診という言葉は実は意味が違うということはご存知でしょうか?ついでに覚えておきましょう!

訪問診療と往診の違い

訪問診療とは、計画的な医療サービス(=診療)を行うことです。

毎週○曜日の○時にと約束して医師が訪問の上、診療するものです。1週間ないし2週間に1回の割合で定期的、且つ、計画的に訪問し、診療、治療、薬の処方、療養上の相談、指導等を行っていきます。

往診とは

往診とは、通院できない患者さまの要請を受けて、医師がその都度、診療を行う事です。

突発的な病状の変化に対して、救急車を呼ぶほどでもない場合など、普段からお世話になっているホームドクターにお願いして診察に来てもらうもので、基本的には困ったときの臨時の手段です。

引用:訪問診療と往診の違い日本訪問診療機構

薬剤師が行う居宅療養管理指導(薬剤管理指導)

医師または歯科医師の指示に従い、薬学的管理や指導を行います。

病院・診療所の薬剤師は1か月に2回まで、薬局の薬剤師は1か月に4回まで

薬剤師が行う居宅療養管理指導は、薬局の薬剤師が行う場合と、医療機関の薬剤師が行う場合があります。

薬局の薬剤師の場合は、医師の指示のもとで薬学的管理指導計画を作成し、計画に沿ってサービス提供します。(末期の悪性腫瘍または中心静脈栄養を受けている要介護者に対しては週に2回、1か月に8回まで算定可能)

管理栄養士が行う居宅療養管理指導(栄養指導)

医師または歯科医師の指示に基づき、栄養管理に関する情報提供や助言・指導を行います。

管理栄養士が行う栄養指導は1か月に2回まで

医師が利用者に特別食を提供する必要性を認めた場合や、低栄養状態にあると医師が判断した場合に、栄養ケア計画を作成してた栄養管理に係る情報提供及び栄養食事相談又は助言を行った場合が対象になります。

栄養指導対象は、特別食(減塩食、潰瘍食、低残渣食、治療食)、嚥下困難者の流動食など

心臓疾患等の患者に対する減塩食、十二指腸潰瘍の患者に対する潰瘍食、侵襲の大きな消化管手術後の患者に対する潰瘍食、クローン病及び潰瘍性大腸炎等により腸管の機能が低下している患者に対する低残渣食並びに高度肥満症(肥満度が+40%以上又は BMI が30以上)の患者に対する治療食を含む。なお、高血圧の患者に対する減塩食(食塩相当量の総量が6.0グラム未満のものに限る。)と嚥下困難者(そのために摂食不 良となった者も含む。)のための流動食は、短期入所生活介護費、短期入所療養介護費、 介護福祉施設サービス、介護保険施設サービス、介護療養施設サービス及び地域密着型介護福祉施設サービスの療養食加算の場合と異なり、居宅療養管理指導の対象となる特別食に含まれます。

引用:管理栄養士の居宅療養管理指導について<平成12年3月1日 老企第36号より抜粋>

歯科衛生士などが行う居宅療養管理指導(歯科衛生指導)

訪問歯科診療を行った歯科医師の指示に基づき、口腔内の清掃や有床義歯(入れ歯)の清掃に関する指導、摂食・嚥下機能に関する実地指導を行います。歯科衛生士だけでなく、保健師、看護師、准看護師による指導も含まれます。

歯科衛生士が行う歯科衛生指導は1か月に4回まで

利用者ごとに口腔衛生に関する事項(口腔内の清掃、有床義歯の清掃等)、 摂食・嚥下機能に関する事項(摂食・嚥下機能の維持・向上に必要な実地指導、歯科保健のための食生活指導等)、解決すべき課題など、利用者の疾病の状況及び療養上必要な実地指導内容や 訪問頻度等の具体的な計画を含めた管理指導計画を作成して行われます。口腔機能のモニタリングにおいては、口腔衛生の評価、反復唾液嚥下テスト等から利用者の口腔機能の把握を行い、概ね3月を目処として、口腔機能のリスクについて、口腔機能 スクリーニングを実施し、当該居宅療養管理指導に係る指示を行った歯科医師に 報告し、歯科医師による指示に基づき、必要に応じて管理指導計画の見直しが行われます。

介護支援専門員(ケアマネ)に対してケアプラン作成に必要な情報提供が条件

居宅療養管理指導は、介護支援専門員(ケアマネ)に対してケアプラン作成に必要な情報提供が算定の条件となっています。

ただし、場合によっては、ケアプランに居宅療養管理指導という掲載がなくても利用できることもあります。

事業者は「指定居宅療養管理指導事業者」として申請

居宅療養管理指導は指定登録制のサービスになっています。

病院、診療所、薬局、訪問看護ステーションが都道府県知事の指定を得て指定居宅療養管理指導事業者としてサービスを行えます。(介護報酬対象として)

ただし、すでに保険利用機関の指定を受けている病院、診療所、保険薬局の場合は指定申請がなくても介護保険の指定事業者としてみなされています。

地域包括ケアシステムは医療との連携が大切

地域で長く、できるだけ心配の少ない生活するために、医療的なかかわりは大切です。

例えば脳血管障害や、心臓疾患、嚥下障害などで悪化の心配や合併症を起こしやすい利用者は、よくわからないまま生活していると悪化するリスクが高まります。

腎不全や心不全、悪性腫瘍、癌の末期、褥瘡のある方など、治療をしつつも自宅で生活したいというニーズも高まっています。

医療福祉の国家的な動きとして、医療は病院だけでなく地域を一つの単位に、そこを必要な専門スタッフが定期的に回診するような形を目指しています。

これらは交通の便が格段に向上したことや、情報通信インフラ水準が高度になったこと、薬剤や医療を支える機器などが充実したことなど、日本の文化の発展の集大成かもしれません。

もちろん、まだまだ発展途上ですが、老いたときの生活をよりよくするためにいろいろな仕組みと実際のケアをひとりひとり考えて支えていきたいですね!

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