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排泄処理を楽にする、おむつや尿取りパットを下水に排水するためにディスポーザーを応用。インフラで介護・子育ての負担軽減。

子育てや介護をしないとわからない排泄の処理の大変さ。もしかすると、おむつや尿取りパットを下水道に流せる時が来るかもしれないというニュースが出てきました。

台所の生ごみを粉砕して下水に流す「ディスポーザ」を応用して、「おむつ」をうまいことして問題なく下水に流せないだろうかという研究を開始するというものです。

介護の場面では、認知症の方がトイレにオムツを誤って流してしまって、トイレが詰まって大変なことになったという経験をした方も多いと思います。

家庭では、おむつをポリ袋に入れて、さらにゴミ袋に入れて・・・など、臭いや衛生面の対策が大変です。

海外ではトイレットペーパーをトイレに流せない国もありますが、日本の下水インフラは一歩進んだ取り組みを始めました。

おむつの下水道処理研究へ=介護、子育て負担を軽減-国交省

2017/06/13-15:43 時事ドットコム

国土交通省は、生ごみを砕いて排水管に流す「ディスポーザー」を応用し、高齢者や赤ちゃんが使った紙おむつを下水道に流せるシステムを構築するための研究に乗り出す方針を固めた。下水道で処理できるようにすることで、介護や子育ての負担を軽減する狙いがある。民間企業と連携してディスポーザーの開発などに取り組み、5年以内の実証実験を目指す。

おむつ処理については昨年12月、女性の視点で将来の住まいや下水道の在り方を考える研究会が報告書をまとめた。報告書は、おむつを下水道で処理することにより、「ゴミ出しがなくなり、収集日まで保管することで生じる衛生上の問題を解決できる」と指摘。介護者の負担軽減に加え、衛生面などで高齢者本人の生活の質(QOL)の向上につながり、自宅で暮らせる要介護者の割合が高まることも期待されると提言した。これを受け、国交省はおむつの下水道処理が可能かどうか検討することにした。

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おむつを下水に流すことについてのプロジェクト

こちらの NPO21世紀水倶楽部 の研究会でディスポーザーの応用利用について発表されていました。

おむつ×ディスポーザ×下水道

下水道・LIFE・エンジンプロジェクト
明治大学理工学部建築家教授 園田眞理子
日本下水道事業団事業統括部計画課課長 阿部千雅

1.下水道・LIFE・エンジンプロジェクト

プロジェクトの構成メンバーは下水道、都市、建築、住宅、設備分野に取り組んでいる理系女性エンジニアで、女性たちが円陣を組んでエンジニアリングに基づいて、下水道と生活を丸くつなぐことを目的とする。なぜこのようなプロジェクトに取り組むのかは、社会が変化したことに始まる。今から 50 年前、人間の平均寿命は、女性は 70 歳を越えてい
たが、男性は 70 歳に届いていなかった。日本社会では団塊世代の生まれた 1947 年ごろの新生児は 270 万人/年で、この年代に生まれた人は今も 230 万人程度は元気で活動中。昨年
の新生児は 100 万人/年以下であり、少子高齢時代に入る、生物学的進化が起こっている。
一方、人間の生活で、排泄行為は欠かせないものであり、幼少の時と高齢の時に必ずお世話にならなければならないのがオムツである。女性は生理用品の経験があるが、今あまり関心がない男性においても、加齢が進むとオムツの世話になる可能性が高い。
そこで 21 世紀に求められることを図 1 に示すが、人間の安心と気持ちのよさに端を発し、快適・利便な住まい、スマート・コンパクトな街作りを経て、合理的・効率の良いインフラと持続性のある地球環境が結ばれることで一つの輪になる。

引用:『その後の直投型ディスポーザの普及と新たな動き』(PDF), NPO21世紀水倶楽部 2016 年度研究集会, 平成 29 年 2 月 10 日(金)13:30~17:15 , 下水道・LIFE・エンジンプロジェクト, 明治大学理工学部建築家教授 園田眞理子, 日本下水道事業団事業統括部計画課課長 阿部千雅

ディスポーザって何?

ディスポーザの導入

ディスポーザは家庭などの厨房から出される厨芥を粉砕して排水管へ投入する機械で、1927年にアメリカで発明されました。アメリカでは1950年代に入り本格的な利用が始まり、現在は60%の普及率となっています。日本での普及は遅れており、普及率は1%未満である。ディスポーザは、そのシステムから、直投型(単体)ディスポーザと処理槽付きディスポーザに分類されます。国土交通省は、北海道歌登町の社会実験などをふまえ、2005年7月に、下水道管理者がディスポーザ導入を検討する際の技術的資料として「ディスポーザ導入時の影響判定の考え方」を発表し、下水道管理者がこの考え方をふまえ、ディスポーザ導入について検討されることを期待している。

また、生ごみを含む有機性廃棄物の資源としての有用性が認識され、地球規模の有機物循環およびエネルギー循環の視点から有機性廃棄物の利用を考えることが求められている。

引用:ディスポーザの導入, SKG 資源活用型下水道システム部会(2017年6月16日引用)

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ディスポーザはエネルギーと資源を生む

下水道には、様々な物質が流れてきます。下水汚泥に含まれる有機物のうち13%は資源の活用されてきているそうです。

資源活用型下水道システムとは

 下水道は、人口・エネルギー密度の高い都市内に存在し、バイオマスとして有効利用可能な下水汚泥や、未利用エネルギーとして利用可能な下水熱等、豊富な資源を有していることから、これらのポテンシャルを最大限に活用していくことが重要です。
循環型社会構築の観点からは、最終処分場の逼迫状況に鑑み、下水汚泥の減量化・リサイクルが急務となっているところであり、そのマテリアルリサイクル率については、セメント原料化を中心に2009年度において77%に達しています。しかしながら、今後はリサイクルの多様化によるリスク分散や供給先の確保が重要となっています。
また、低炭素型社会構築の観点からは、下水及び下水汚泥の処理過程で排出される温室効果ガスを削減することに加え、下水汚泥のエネルギー化や下水熱利用によって、下水道施設の省エネ・省CO2だけではなく、都市の低炭素に貢献していくことが重要です。しかしながら、下水汚泥に含まれる有機物のうちバイオガス利用や固形燃料化等、エネルギーとして利用されている割合は約13%だけであり、下水道施設外における下水熱利用についても事例は少ない状況であり、今後、一層の推進が求められているところです。また、下水道資源の活用を急速にかつ広範に展開するためには、下水道分野だけでなく、広く他分野の方々とのコラボレーションが必要です。

引用:資源活用型下水道システムとは, SKG 資源活用型下水道システム部会(2017年6月16日引用)

介護・育児・福祉にはインフラストレクチャー(インフラ)との接続が重要

介護負担軽減、育児負担軽減という言葉が独り歩きして、大変な介護・育児を誰かが肩代わりすることや、自立を促すことばかりが進められています。

人的なサービスを以外にも負担軽減に効果的な方法はある

特に育児や介護においては、食べること、入浴などで衛生を保つこと、排泄すること、そしてそれらの準備と処理が最も負担になるところです。

排泄物の処理を考えるとき、おむつを外して陰部をきれいにして、その拭き取ったものはゴミ袋などで燃えるゴミの日までどこかに貯めておかなければなりません。

実際に行ったことがない人は、ただ置いておくと考えれば負担と感じないかもしれませんが、臭いや不潔からくるストレスは結構大きなものです。

まとめてゴミの日に出すという過程をなくし、そのままディスポーザーの取り付けられた排水溝に流せるとしたら余計なプロセスが減ります。

「負担」は思想や個人的な価値観で異なる

それぞれの時代で「負担」という価値観は様々ですが、おそらく水を汲みに行くことや、目的地まで何キロも歩くことも、現代では時間的にも肉体的にも負担です。

布おむつだった時代は、洗ったり干したりという今では考えられないくらいの負担を強いられていました。

しかし、振り返れば大変な負担を強いられていたと感じると思いますが、当時を生きていれば当たり前でした。

現代では、おむつは使い捨てになりましたが、今度は捨てることも負担だという時代になったのです。

オムツを流して環境破壊しない方法

下水にいろいろな物質を流していますが、流されたものは水と泥などに分けて、さらに泥から資源を取るという方法が少しずつ進んでいます。

海水を加熱して蒸発させれば、塩やミネラルが残ります。同じように、オムツもうまく溶媒と粉砕で水に溶かして流し、溶け込んだ溶質をどこかで再生処理を行えれば資源として取れるかもしれないのです。

介護や子育て、福祉の負担は他業種やイノベーションで解決する

産業は、負担と感じることから発展してきました。

人が「大変だ」と思うことを肩代わりすることが「仕事」の大半だからです。

大変だと思うことは、まず人の感情があり、その他にもいろいろな要因があり構成されています。

介護・医療・育児など、負担や生き辛さはソフト面、ハード面の双方からアプローチしていきますが、さらに価値観や利害の異なる関わりから解決への糸口が出てくることもあります。

下水道のポテンシャルについて考えていた研究会が、介護や育児の問題に対応するということは今後の社会にもとてもいい効果を生むものと思います。

これからは社会の問題について、みんなで考える時代です。

負担のデパートの介護業は、負担を売ってみる

介護を行うと、負担だらけになります。

しかし、負担は産業を発展させます。

生活環境が原因で介護が余計に必要になっているということから、福祉住環境という建築とのコラボの産業分野と市場ができました。

人の生活に密に接するものだからこそ、いろいろな可能性を秘めています。

オムツを流せれば他のものも流せる技術が生まれることでしょう。これからの発展にワクワクしますね。

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