拘縮・筋力低下・褥瘡だけじゃない、高齢期の生活機能やQOLを低下させる老年症候群

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老年症候群とは高齢期の生活機能QOLを低下させる症状や病態、フレイルサルコペニア

老年症候群という言葉を聞いたことはあるでしょうか?高齢者は加齢によりいろいろな機能低下や障害が生じます。

ひとりひとり老化の程度は違います。ここでは、高齢者の健康寿命を考えた対応のために、高齢期の生活機能QOLを低下させる症状や病態である老年症候群を復習していきます。

老年症候群とは

老年症候群とは、高齢期の生活機能QOLを低下させる症状や病態のことです。

介護・医療業界では、拘縮、筋萎縮、褥瘡などが特に要介護者の生活の質(QOL)や健康にマイナス要素となるため注目されていますが、いろいろな症状・病態が当てはまります。

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フレイルは高齢者に大切な概念

高齢になって活動が低下している状態をフレイルと言います

フレイルの概念

フレイルとは,加齢に伴う様々な機能変化や予備能力低下によって健康障害に対する脆弱性が増加した状態と理解される.実際,フレイル高齢者では日常生活機能障害,施設入所,転倒,入院をはじめとする健康障害を認めやすく死亡割合も高くなることが知られており,フレイルは,高齢者の生命・機能予後の推定ならびに包括的高齢者医療を行う上でも重要な概念である.

引用:フレイルの意義 – 日本老年医学会 荒井 秀典 (日老医誌 2014;51:497―501)

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サルコペニアのチェックは歩行速度と握力

筋肉量の減少、筋力や身体機能の低下のことをサルコペニアと言います

サルコペニアかどうかは、歩行速度のチェックと握力測定でおよそわかります。

歩行速度の低下、握力の低下がある場合、筋肉量が低下して可能性が高いです。

よっぽど対策していない限りは、人間の筋力は30代を境に毎年1~2%くらいずつ低下を始めます。

高齢者の筋量減少(サルコペニア)に対しては、運動療法と高たんぱく食を中心とした栄養摂取が現在の主流です。

意識障害せん妄

高齢者は、若い人と比べると意識障害を起こしやすいです。「意識」のチェックについては以下の記事も参照ください。

意識障害のひとつにせん妄があります。

せん妄とは

せん妄とは、一定期間だけ認知機能低下、見当識障害、不眠、興奮などの精神症状が現れる状態です。割と多いのが夜間だけ症状が出る「夜間せん妄」です。

せん妄が目立つ場合には、どんなときにせん妄が出現してしまうのかその背景や原因を探り生活リズムを整えていくことで改善することもあります。

低栄養・栄養失調

低栄養は、主にたんぱく質(アルブミン)やエネルギー量の摂取不足です。高齢者は内臓機能が低下したり、食事そのもので疲労したりしやすく、食が細ります。

低栄養の状態かどうかを把握するとき、医療機関では血清アルブミンの検査(血液検査)や、上腕三頭筋皮下脂肪厚の測定、腕や足の周径測定、体重測定、浮腫の有無などをチェックします。

血液検査の血清アルブミン基準値、低栄養の指標

低栄養と言われる状態は定義されています。血清アルブミンが3.8g/dl 以下だと低栄養として扱われます。血清アルブミンが2.5g/dl以下だと、浮腫が生じやすくなります。

低栄養のときの症状

低栄養と言われると、素直に考えると体重が減ってやせてしまうことです。そのほかは以下のような症状がありますので、もし疑われた場合は医療機関で上記の検査などをしてもらい適切な栄養指導を受けましょう。

脱水

人間の体にはたくさんの水が必要です。しかし、高齢やの生活では多くの方が水分不足で暮らしています。

1日当たり最低でも1000mlは飲みましょう。

脱水の症状

立ちくらみ、口の渇き、食欲不振、頭痛、吐き気、疲労感、目のくぼみ、尿量の減少、頻脈、意識障害など様々です。

聴力の障害(難聴

伝音声難聴

鼓膜や耳の穴など、耳そのものに原因がある難聴です。補聴器で大きな音にすると聞き取れることもあります。

感音性難聴

耳そのものには問題はないですが、脳まで送る神経や脳に問題があり聞き取れない難聴です。高齢者には多くおります。

視力の障害

白内障(はくないしょう)

加齢により眼球のレンズ(水晶体)が白く濁ってしまい見えにくくなる病気です。

緑内障(りょくないしょう)

眼球の圧が上昇して、眼球の内壁の視神経が痛み、視力の低下や視野の狭窄が起きます。

糖尿病性網膜症(とうにょうびょうせいもうまくしょう)

糖尿病の合併症で、眼の網膜の血管がつまって視力の低下が起きます。

嚥下障害、誤嚥

口腔や舌の運動機能や感覚機能の低下、飲み込みにかかわる反射の低下などで食べ物の飲み込みがうまくいきにくくなります。飲みこみが不十分で、食道でなく気管に流れてしまうことを誤嚥と言われます。

高齢者ではこのように気管に食べ物や唾液などが流れ込んだとしても健常者のように咳をして出すことができないこともあります。

そのまま症状がなく食事を終えた後、しばらくして発熱して気づくということもあります。これを不顕性誤嚥といいます。

廃用症候群

介護・医療などで高齢者と接すると必ず意識することがこの廃用症候群です。廃用症候群として扱われるものはここでは簡単に紹介します。

関節拘縮

関節を動かさない状態が続き、関節を構成する組織が硬くなってしまい、関節が伸びない、または曲がらない状態です。

褥瘡(じょくそう、床づれ)

人の体で骨が出っ張っているところで起きる皮膚の圧迫やズレなどが長く続くと、その場所の血行が不全となり壊死が起こり、その部分の欠損や潰瘍を生じます。これが褥瘡です。詳しくは以下の記事で。

筋萎縮(きんいしゅく)

筋肉を使わないでいたり、低栄養でたんぱく質が不足したために、筋肉がやせ細ってしまった状態です。

認知症

刺激を受けて、考えたり判断したりして行動や活動に移すことなど、社会生活をしていれば普通に行っていることが行われないために認知機能が低下した状態です。

尿失禁

尿意を感じてトイレに行くということを行わなかったり、廊下で尿をとどめておく筋力や膀胱を支える部分、尿をコントロールする神経系などが弱ってしまい尿の排泄がうまくいかない状態です。

便秘

運動不足、水分不足(脱水)、食物繊維や乳酸菌含有物の不足、腸の癒着や機能低下、寝たまま排泄を強いられるなどで便がスムーズに排泄できない状態です。

起立性低血

寝たままでいたことや、降圧剤などの影響で、立った時に体内や脳の血圧を維持できずにふわっと倒れそうになったりします。

老年症候群はいろいろ、個人差もある

老年症候群に含まれる症候である病態などをいろいろ紹介しました。

高齢者に見られやすい状態がいろいろ出てきましたが、老年症候群に関する記述であるという分け方に限らず、高齢者や要介護者の観察・アセスメントの知識として全体的にざっくり知っておくと役に立つと思います。

お年寄りはためしてガッテンが大好きなので、このようなDVDつきの体操などで予防するのも良いかもしれないですね!

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