発熱(微熱・高熱)・体温調整 バイタルサインを深める

バイタルサインの一つである「体温」。介護や医療の現場でも、体温計で体温を測って、微熱や熱発などということがよくあります。バイタルチェックでなんとなく測っている体温ですが、仕組みや発熱の原因や病気、日本人の平均体温などをまとめます。

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体温のホメオスタシスメカニズム

日本人の平均体温と日内変動

日本人の平均体温は、腋窩温(皮膚温)で測定した値では36℃~37℃(35.5℃±0.34℃)と言われています。発熱とは、この値を越える状態であり、一般的には37℃以上の場合を言います。

体温は1日の中でも変動し、最も体温が高い傾向があるのは午後2時~午後4時頃です。最も体温が低い傾向があるのは午前2時~午前6時頃の早朝です。

熱はどうつくられる?どう体温調整される?

動物は食べ物を摂取して栄養素を取り込み、それらを体内で燃焼させて発熱しています。これを化学的発熱といい、肝臓や筋肉で発熱が行われます。

例えば糖質が燃焼した場合1g当たり4kacl、脂肪は9kcal、たんぱく質は4kcalのエネルギーを生成します。熱を生み出すだけでなく、熱の放散もしながら体温調整が行われます。体温調整は脳の視床下部にある「体温調整中枢」で司られています。

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発熱・微熱・高熱

発熱と言っても、体温の上昇具合によって呼び方が決まっています。

  1. 微熱    37.0℃~37.9℃
  2. 中等度熱  38.0℃~38.9℃
  3. 高熱    39.0℃以上
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発熱の原因

人が発熱するときの原因には大きく分けると3類あります。

体温調整中枢に問題がある中枢性発熱

体温調整の仕組みで紹介したように、体温調整中枢は脳にあり、この部分に病変があると体温調整がうまくいかず体温が上昇してしまう状態を中枢性発熱と分類します。脳腫瘍や脳血管障害、脳炎などでこの状態が生じることがあります。

ウイルス細菌、免疫系が原因の発熱

中枢性発熱と違い、発熱を引き起こす物質が体内にあり、そのために体温調節中枢が体温を高温に上昇させる発熱です。風邪をひいたりしたときに発熱があるのがこのようなタイプです。一般的に発熱と言うと病原微生物、ウイルスや細菌が入って、免疫とばい菌が戦ってるから体温をあげて応援していると言われます。

うつ熱 – 衣類や布団、高温環境などが原因の発熱

ふとんをかぶって寝ていたり、着込みすぎていたり、高温多湿な環境にいたりすると体温調節がうまくできず発熱することがあります。これを「うつ熱」と言います。

発熱を発症する病気

微熱が出やすい疾患としては、長い間続く慢性感染症(慢性扁桃腺炎、肺結核など)、内分泌疾患など。

高熱が出やすい疾患としては、風邪やインフルエンザ等の急性感染症、悪性腫瘍、膠原病など。

精密検査をしても原因がわからない「不明熱

発熱には今まで紹介したような原因であることが多いですが、中には38℃以上の発熱が継続しているにもかかわらず入院して検査をしても原因が分からず診断できないというケースも有ります。原因がわからず診断できないときは「不明熱(FUO; fever of unknown origin)」と呼んでいます。

 

発熱の検査・治療(解熱剤

医療機関での発熱の診断の進め方

発熱の患者がいるとき、基本的には血液検査が行われます。

感染症が原因として疑われる場合は、痰・血液・その他体液などの培養検査を行います。

悪性腫瘍が原因として疑われる場合は、胸や消化管なX線を撮ることや、培養検査や腫瘍マーカー検査で原因を診断していきます。

膠原病が原因として疑われるときは、リウマチ因子やその他原因物質の検査を行います。

発熱に対する解熱剤投与

発熱を起こした方の原因を確認し、解熱剤が処方されるることも有ります。

紹介してきたように、発熱の原因には中枢性発熱として脳に原因がある場合と発熱物質が体内にあり発熱している場合があります。発熱そのものを改善するためには、原因に対する治療が必要です。辛いときや脱水の可能性がある場合など二次的に苦痛や全身状態の悪化を生じそうなときは医師の判断で解熱剤が処方されます。

解熱剤は、体温調整中枢に採用して発熱物質であるプロスタグランジンEなどの生成を抑制して解熱させると考えられています。

発熱時の注意点

発熱をしたとき、寒気を伴うことも有ります。しかし、体温調整がうまくできていない状態で布団をたくさんかぶったり、服を着込んだりするとうつ熱を起こすことがあります。発熱すると、発汗や不感蒸泄が増え体内の水分が足りなくなりやすいためこまめに水分をとるなど脱水に注意が必要です。脱水の状態だと更に解熱しにくい傾向があります。

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